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一隻の舟

4月29日(水:祝)曇

中東情勢が影響し、石油の供給が滞る中、様々な問題が起きてきています。そんな中、今日の新聞記事に出光興産の船がホルムズ海峡を通過し、200万バレルの原油を積んで名古屋港へ向かっているという吉報が記されていました。日本政府の発表によると、海峡の通行料は払っていないとのことです。このことをイランの国有テレビも報じていて、駐日イラン大使がX(旧ツイッター)で日章丸事件を引き合いに出し、「この遺産は今なお大きな意義を有している」とコメントしているようです。

日章丸事件は1953年に起きた石油の輸入に関する訴訟。第二次世界大戦後のイギリスの影響を受けていたイランが石油の自由貿易を果たすきっかけとなった事件。イランは自由貿易を宣言するも、イギリスの影響を懸念した諸国が中々輸入のオファーをしなかったことと、経済復興を加速するため石油を自由に輸入したい日本の課題を克服することを考えた出光興産の創業者出光佐三氏が、秘密裏に日章丸を送り輸入を成功させたそうです。イラン、日本両国の政府に根回しをし、周到な準備をした結果、イギリスの石油会社の訴訟は却下され、のちに訴状も取り下げられたとのことです。

このことが、イランとの外交を深めるきっかけとなったようです。そのことが、駐日イラン大使の言葉の真意のようです。

大国が力を振りかざしても、紛争しかおこりません。お互いを尊重し、ウインウインの関係を築くことができれば、このように80年近く経っても残る信頼が得られるのかもしれません。そんな世の中に向かって欲しいと思います。

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